STORESでの食品販売|自社EC入門としての使い方
この記事の要点(3点)
- ・ STORESは自分の店(独自ドメイン的なEC)を無料から持てるカートサービス。モール型と違い集客は自前が前提
- ・ 食品販売には営業許可等の整備が前提(規約上も実務上も)。特商法表記の設定は開店時の必須作業
- ・ 向いているのは既にファンや実店舗がある事業者。SNS・店頭からの導線を持つ人の「受け皿」として最も機能する
※ プラン・手数料はサービスの最新情報を確認してください。
1. モール型との根本的な違い
minneや楽天のようなモール型は「人が集まる市場に出店する」形ですが、 STORESのようなカート型は「自分の店を建てる」形です。 市場の集客力は借りられない代わりに、 手数料構造が軽く、ブランドの世界観を自由に作れて、 顧客との関係も自分のものになります。
この違いから、答えるべき問いは「どのサービスが良いか」でなく 「自分に集客力があるか」です。 SNSのフォロワー、実店舗の常連、マルシェのファン。 既に人の流れを持つ事業者にとって、カート型は 手数料効率の良い受け皿になります。 ゼロから始める人は、モール型で認知を作る方が早いのが通常です。 なお、無料プランは初期リスクを最小化できる一方、 決済手数料や機能の差があるため、 売上が立ってきたら有料プランとの損益比較を行うのが定石です。 月商がいくらを超えたら有料プランが得か、の分岐点は 手数料率の差から自分で計算できます。
2. 開店時の必須整備
- 営業許可・届出:製造販売の前提(自宅での食品製造販売)。許可証の情報は問い合わせ時に提示できる状態に
- 特商法表記:事業者名・住所・連絡先・返品特約。 カート設定の入力項目になっており、特定商取引法表示の要件を満たす内容にする
- 商品ページの表示情報:原材料・アレルゲン・内容量・期限目安・保存方法(ECのアレルゲン情報提供)
- 現物の一括表示:届く商品にはラベルを(食品表示ラベルの作り方)
- 決済と配送の設定:クール便の設定可否、送料テーブル、のし・ラッピング対応
3. 集客導線の設計が本体
カート型ECの成否は、開店後の集客導線で決まります。
- SNS→EC:InstagramのプロフィールリンクにECを置き、 投稿から商品ページへの動線を固定する(Instagram経由の食品販売参照)
- 店頭→EC:ショップカードのQR、レシートへのURL印字。 「遠方の家族に送りたい」需要をECで受ける
- イベント→EC:マルシェの対面接点をオンラインのリピートへ(マルシェ・イベント出店)
- リピート装置:同梱のお礼カード、再購入クーポン、 LINE公式アカウントへの誘導
4. モールとの併用戦略
実務の最適解は、二者択一でなく役割分担であることが多いです。 モール(minne等)で新規客と出会い、 同梱物や作家プロフィールから自社EC(STORES)へ育てる。 自社ECのリピーターには手数料の軽い分だけ 特典(限定商品、先行販売)を返す。 この二層構造が、小さなブランドの標準的な成長設計になっています。 在庫と情報の二重管理(ページ更新の漏れ)だけが弱点のため、 商品マスタを一元化して各チャネルへ転記する運用 (表示の台帳化)を最初から作ってください。
よくある質問
Q. STORESとBASEはどう選べばいいですか?
A. どちらも無料から始められるカート型で、機能・手数料の細部が異なります。 食品販売の法的義務は同じです(BASEで食品を販売する前に参照)。試して操作感で選んでも大きな失敗はありません。
Q. 冷蔵・冷凍品も売れますか?
A. クール便の配送設定で対応可能です。送料が高くなるため、 冷凍詰め合わせで1配送あたりの単価を上げる設計が定石です。
まとめ
STORESでの食品販売は、「自分の店を持つ」ことの自由と、 集客を自前で作る責任のセットです。 許可・特商法・表示の整備を開店条件に、 SNS・店頭・イベントからの導線を束ね、 モールとの二層構造で新規とリピートを回してください。
ECモール全体の比較は食品ECモールの比較をご参照ください。
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