キャンディ・グミの食品表示ラベルの書き方|ゼラチンと着色料の表示


この記事の要点(3点)

  • ・ グミの主原料ゼラチンは豚や牛由来。ゼラチンはアレルゲン推奨表示品目で、宗教上の配慮からも由来の情報提供が喜ばれる
  • ・ 色鮮やかな商品ほど着色料の表示(物質名+用途名)が中心作業になる。天然色素でも表示は必要
  • ・ 高糖度で日持ちする分野だが、吸湿によるベタつきと結晶化が品質期限を決める

根拠: 食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)、食品衛生法

1. 小さな菓子ほど表示面積との勝負になる

飴やグミの個包装は表示面積が小さく、 一括表示をどこに載せるかという物理的な問題が最初に来ます。 食品表示基準では、表示可能面積がおおむね30平方センチメートル以下の場合に 一部の表示事項を省略できる特例があります。 ただし安全に関わる事項(アレルゲン等)は省略できません。

実務では、個包装には最小限の表示(または省略特例の適用)とし、 外袋(ピロー袋や台紙)に完全な一括表示を載せる構成が標準です。 バラ売りするなら個々の包装が「容器包装」になるため、 売り方と包装構成を最初に設計してください。 表示面積と文字サイズの関係は食品表示の文字サイズのルールで解説しています。

2. 必要な営業許可

キャンディやグミの製造販売には菓子製造業の営業許可が必要です。 飴の高温の煮詰め工程、グミの型流し工程とも菓子製造の範囲です。 取得手順は菓子製造業許可の取り方をご参照ください。

3. 一括表示の記載例

果汁グミ(袋入り80g)の表示例です。

名称グミキャンデー
原材料名砂糖(国内製造)、水あめ、ゼラチン、濃縮ぶどう果汁(一部にゼラチンを含む)
添加物酸味料、香料、着色料(アントシアニン)、光沢剤
内容量80g
賞味期限2027.1.18
保存方法直射日光、高温多湿を避けて保存してください
製造者〇〇製菓 東京都〇〇区〇〇1-2-3

ゼラチンはアレルゲンの推奨表示品目で、「(一部にゼラチンを含む)」の記載が推奨されます。 着色料は「着色料(〇〇)」のように用途名と物質名を併記します。 天然由来の色素(アントシアニン、紅麹、クチナシ等)も添加物であり、表示が必要です。 添加物表示の体系は添加物表示のルールで解説しています。

4. キャンディ・グミ特有の注意点

吸湿と結晶化が決める品質期限

飴は吸湿するとベタつき、時間が経つと砂糖が再結晶して白濁します。 グミは乾燥すると硬くなり、吸湿すると溶けます。 微生物的には安全でも、こうした物性変化が商品価値を先に奪います。 期限は物性変化の観察に基づいて設定し、 乾燥剤と防湿包材で変化を遅らせる設計にしてください。

子ども向け商品の窒息リスク

硬い飴や弾力のあるグミは、子どもの窒息事故の原因になり得る食品です。 「小さなお子様には注意してください」のような注意表記は義務ではありませんが、 子ども向けデザインの商品ほど記載する意義があります。 この考え方は餅の窒息注意と同じで、餅の食品表示ラベルの書き方でも扱っています。

よくある質問

Q. 小さな飴の個包装にも全部の表示が必要ですか?

A. 表示可能面積がおおむね30平方センチメートル以下の場合、一部事項の省略特例があります。 ただしアレルゲン等の安全情報は省略できません。 外袋に完全な表示を載せ、個包装は省略特例を使う構成が実務の標準です。

Q. 植物由来のゼラチン代替(ペクチン、寒天)なら表示は不要ですか?

A. ペクチンや寒天を使う場合、ゼラチンのアレルゲン表示は不要になりますが、 ゲル化剤としての添加物表示(ゲル化剤(ペクチン)等)は必要です。

まとめ

キャンディとグミの表示は、狭い表示面積への割り付け、ゼラチンと着色料の記載、 物性変化に基づく期限設定という3つの実務で構成されます。 個包装と外袋の役割分担を最初に設計すれば、小さな菓子でも表示は破綻しません。

表示作成の全体手順は食品表示ラベルの作り方をご参照ください。

参照法令: 食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)、食品衛生法


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